パパの出張簿記講座 2級商簿Q&Aデータベース







分類 「第5章 商品売買」

【No003】「棚卸減耗費・商品評価損」 

質問者 ようこさん 質問日 2004/11/03 01:43  回答者 ゆうしろさん 井上ファミリーパパ

質問
「棚卸減耗費・商品評価損を売上原価に含める方法をとった場合、売上原価の計算過程では、棚卸減耗費や商品評価損を加算する」と参考書に説明してありましたが、意味がわからないのですが・・・。
売上原価に含める方法・含めない方法の問題の解き方もイマイチ毎回出てくるたびに迷いながら、しっかり理解できないのですが。
参考書にも、これといって、なるほど!という説明がありません。

回答(井上ファミリーパパ)
ようこさんへ
仕訳と、P/Lの記載方法が分かれば解決すると思います。
まず仕訳から以下簡単な設例で説明します。

【設例】
当期商品売上高 120円
当期商品仕入高 100円

期首商品有高  20円
期末商品有高  帳簿 30円 実地 20円(棚卸減耗 5円 評価損 5円)

【仕訳】
減耗費・評価損ともに売上原価に算入・・ケース1
1 帳簿棚卸高で売上原価を計算
(借)仕入 20 (貸)繰越商品 20
   繰越商品 30    仕入 30
2 減耗・評価損を計上
(借) 棚卸減耗費  5  (貸)繰越商品 10
   商品評価損  5
3 減耗・評価損を売上原価に算入
(借)仕入 10 (貸)棚卸減耗費 5
           商品評価損 5
上記を整理すると
(借)仕入 20 (貸)繰越商品 20
   繰越商品 20    仕入 20
売上原価は 20+100−20=100円

減耗費のみを売上原価に算入・・ケース2
1 帳簿棚卸高で売上原価を計算
(借)仕入 20 (貸)繰越商品 20
   繰越商品 30    仕入 30
2 減耗・評価損を計上
(借) 棚卸減耗費  5  (貸)繰越商品 10
   商品評価損  5
3 減耗を売上原価に算入
(借)仕入 5 (貸)棚卸減耗費 5
上記を整理すると
(借)仕入 20 (貸)繰越商品 20
   繰越商品 20    仕入 25
   商品評価損 5
売上原価は 20+100−25=95円
商品評価損は 5円

評価損・減耗費ともに売上原価に算入しない・・ケース3
1 帳簿棚卸高で売上原価を計算
(借)仕入 20 (貸)繰越商品 20
   繰越商品 30    仕入 30
2 減耗・評価損を計上
(借) 棚卸減耗費  5  (貸)繰越商品 10
   商品評価損  5

上記を整理すると
(借)仕入 20 (貸)繰越商品 20
   繰越商品 20    仕入 30
   棚卸減耗費 5
   商品評価損 5
売上原価は 20+100−30=90円
棚卸減耗費は 5円
商品評価損は 5円

ケース1は売上原価の額が100円
ケース2は売上原価の額が95円 商品評価損 5円
ケース3は売上原価の額が90円 棚卸減耗費 5円 商品評価損 5円
になるようにP/Lを作成します。

まず売上原価の内訳を省略してP/Lを作成しました。
売上原価の内訳書きで悩まれる方が多いようですが、売上原価の額を固めておけば加算・減算で悩むことはないと思います。まずはここまで、しっかりつかんで下さい。

P/L(ケース1)
T 売上高    120
U 売上原価   100
    売上総利益  20
V 販売費及び一般管理費
    営業利益   20
W 営業外費用
    経常利益  20


P/L(ケース2)
T 売上高    120
U 売上原価    95
    売上総利益  25
V 販売費及び一般管理費
    営業利益   25
W 営業外費用
   商品評価損  5
    経常利益 20

P/L(ケース3)
T 売上高    120
U 売上原価    90
    売上総利益  30
V 販売費及び一般管理費
   棚卸減耗費  5
    営業利益   25
W 営業外費用
   商品評価損  5
    経常利益 20

では、売上原価の内訳書きをいれて、ケース1のP/Lを作成します。ケース2、ケース3は作成してみて下さい。
P/L(ケース1)
T 売上高        120
U 売上原価
 1期首商品棚卸高 20
 2当期商品仕入高100
   合計    120
 3期末商品棚卸高 30
   差引     90
 4棚卸減耗費    5
 5商品評価損    5
    売上原価     100
    売上総利益     20

なお、P/Lの売上原価の内訳の期末商品棚卸高は帳簿棚卸高、B/Sの商品は実施棚卸高です。P/L及びB/Sを作成する問題で誤りやすいところですから注意して下さい。

回答(ゆうしろさん)
こんにちは、ようこさん。
この場合、「売上原価」の部分だけでなく「利益」部分に着目すると納得できるかもしれません。
「売上原価に含まれない場合」と「含めない場合」と比較してみます。
損益計算書をイメージしてください。
まずわかりやすい「含めない場合」から・・・

※減耗費は販・管費に、評価損は営業外費用とした場合「売上高」から「売上原価」を引き「売上総利益」を算出し、それから「販・管費(減耗費)」「営業外費用(評価損)」を引いていきます。
そして「経常利益」1万円になります。
順、順に引いていくのはすんなり納得できますよね?

<損益計算書> 
T 売上高              25,000
U 売上原価
1.期首商品棚卸高   1,000
2.当期商品仕入高  11,000
      合計   12,000
3.期末商品棚卸高   2,000  10,000
    売上総利益          15,000
V 販売費及び一般管理費
1.棚卸減耗費     1,000
2.×××       1,000   2,000
      営業利益         13,000
W 営業外費用
1.商品評価損   1,500
2.×××     1,500   3,000
      経常利益         10,000

そして今度は「売上原価に含めた場合」です。

「売上高」−「売上原価」=「売上総利益」で、「売上原価」の数値が大きくなれば「売上総利益」が小さくなるのは感覚的に納得できますか?

算式でいうと「売上原価に含めない場合は」・・・・
「売上高」−「売上原価」−「販管費(減耗費)」−「営業外費用(評価損)」=経常利益

これを「売上原価に含めた場合」にすると・・・・
「売上高」−{「売上原価」+(減耗費)+(評価損)}−「販管費」−「営業外費用」
        ↑ この{ }内の数値が大きくなる
=経常利益
という考え方になるのですす。・・・余計わかりにくいかなぁ〜〜〜

もし「足す」か「引く」かわからなくなったら、「売上総利益」に着目して、
「売上総利益」の数値を小さくするためには「売上原価」が大きければいい→
期首商品+当期仕入−期末商品→「売上原価」に減耗費、評価損を足して
「売上原価」を大きくする・・・と考えるとどうでしょうか?

最終的な経常利益一万円は「含めない場合」と同じです(当たり前ですが 笑)

※減耗費・評価損を売上原価に含めた場合
<損益計算書> 
T 売上高                25,000
U 売上原価
  1.期首商品棚卸高   1,000
  2.当期商品仕入高  11,000
      合計     12,000
  3.期末商品棚卸高   2,000
      差引     10,000
  4.棚卸減耗費     1,000  
  5.商品評価損     1,500  12,500
      売上総利益          12,500

V 販売費及び一般管理費
  1.×××       1,000   1,000
      営業利益           11,500
W 営業外費用
  1.×××       1,500   1,500
      経常利益           10,000

回答(井上ファミリーパパ)
ゆうしろさんから実戦レベルのグッドアドバイスが入っていますので私の回答を入門編ということでお願いします。

お礼
パパさん、ゆうしろさん、ありがとうございました。
m(__)m
ずーーっと、もやもやわからなかったのが、はっきりすっきり、頭の中で整理できました。
あと2週間ほどに、試験の日が迫っているのに
まだまだやり残していることがたくさんです〜。
がんばりまっす!



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