| 分類 「第5章 特殊な原価計算」 |
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【No015】「第93回第5問について、教えてください」
質問者 ふくさん 質問日 2005/11/03 11:44 回答者 キタロウさん 井上ファミリーパパ |
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質問
皆様こんにちは、試験まであとわずかですね〜
今日も、タイトルの過去問についてお伺いしたいのですが…
全部原価計算と直接原価計算による損益計算書の作成問題です。
全部原価計算で原価差異が発生しているのですが
その計算式にある加工費発生額(3,200,000)に、疑問があります。
問題文では
「加工費発生額は製品Hの期間生産量が1,200単位のとき3,200,000円と予定されている。」
と、記載されています。
これはあくまで予定なのですよね?
ですが、実際発生額扱いされているのは、なぜなのでしょうか?
工業簿記で私がもっとも苦手としているのは
この「原価差異」関連なんです。
恐らくいまひとつ意味が理解できていないのかなと
思い、過去の質問データベースなども拝見したのですが…
何卒、よろしくお願い申し上げます! |
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回答(井上ファミリーパパ)
ごめんんさい
これから明日のメルマガの原稿作成に入りますので、とりあえず問題文を紹介します。
第5問(20点)
平成製作所は、製品Hを製造販売している。下記の資料にもとづき、全部原価計算による損益計算書と直接原価計算による損益計算書を作成しなさい。ただし、当製作所では加工費を予定配賦(正常配賦)し、配賦差異は当期の売上原価に賦課している。
[資料]
1.製品Hの販売単価・・・・・・・・10,000円
2.製品Hの単価当たり製造原価:
原料費・・・・・・・・・・・・・・・2,500円
加工費・・・・・・・・・・・・・・・3,000円
計 5,500円
(注1)当製作所では加工費発生額は、製品Hの期間生産量が1200単位のとき3,200,000円、期間生産量が600単位のとき2,600,000円と予定されている。
(注2)製品単位当たり加工費3,000円は、基準操業度を1,000単位として、基準操業度における加工費予算3,000,000円を1,000単位で除して算出されている。
3. 販売費および一般管理費
変動販売費(製品単位当たり)・・・・・・・・・・・・・ 600円
固定販売費(期間総額)・・・・・・・・・・・・・・・・・・・900,000円
一般管理費:すべて固定費(期間総額)・・・・・700,000円
4.製品Hの生産・販売・在庫数量
第1期 第2期
期首製品在庫量 0単位 0単位
当期製品生産量 1,000単位 1,200単位
当期製品販売量 1,000単位 900単位
期末製品在庫料 0単位 300単位
(注)各期首・期末に仕掛品は存在しない。
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回答(きたろうさん)
ふくさん、こんばんは。
この問題の難しいところは、加工費が変動加工費と固定加工費から構成されているという
点で、そこに気付くかどうかだと私個人的には考えています。
加工費──┬──変動加工費・・・工員の賃金
└──固定加工費・・・機械装置の減価償却費
何故このように考えないといけないのかについては、問題文で
「1,200単位のとき3,200,000円、600単位のとき2,600,000円と予定」となっており、それ
ぞれの場合の単位あたり単価を算定すると
3,200,000円÷1,200単位=2,666.66666・・・・・円
2,600,000円÷600単位=4,333.33333・・・・円 となり、加工費がすべて変動費であるな
らば、このようなことはあり得ません。
┃ / ←変動加工費 ・・・ 生産数量に比例して発生する。
┃ /
┃ /
┃ /
┃ /
┃ /
┃ /
┃ /
┃ /
┃ /
┃ /
┃/)@A
┣━━━━━━━━━━━━━ ←固定加工費 ・・・ 生産しなくても毎年発生する。
┃ ↑
┃ B
┃ ↓
┗━━━━━━━━━━━━━
次に変動加工費(上図Aの金額)と固定加工費(上図Bの金額)を求めることになります。
変動費は数量に比例することから
3,200,000円−2,600,000円
─────────────────────── = 1,000円/単位(A)
1,200単位−600単位
固定費は
3,200,000円−1,000円/単位×1,200単位=2,000,000円
(または 2,600,000円−1,000円/単位×600単位=2,000,000円)となります。
上図のAの金額もBの金額も実際発生額となる訳ですが、これを何故予定配付をしているかと
いうと、当期の生産数量が確定していないと固定加工費の製品単位当たりの負担額が決定でき
なくなり、製造単価が期末にならないと算定できない事態となります。
294. Re: 第93回第5問について(その2) [キタロウ] 2005/11/03 21:48
続きです。
よって、特段の事態が発生(機械が故障したとか工員さんが怪我をして製品を作れなくなったなど)
しなければ年間1,000単位の製品が製造できるとして、基準操業度の加工費は
(2,000,000円+1,000円/単位×1,000単位)÷1,000単位=3,000円/単位 として求められて
います。
従って、第1期は基準操業度通りの1,000単位が製造できたので、原価差異は0円
第2期は基準操業度を超える1,200単位が製造できたので、原価差異(有利差異)400,000円
となります。
※有利差異400,000円
⇒加工費予定配付額3,000円/単位×1,200単位(3,600,000円)
−加工費実際発生額1,000円/単位×1,200単位+2,000,000円(3,200,000円)
=400,000円
長くなりましたが、如何でしょうか? |
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質問
パパ様、古すぎる過去問なので心配だったのですが、
お忙しい中問題文をご紹介いただいて、誠に有難うございます。
キタロウ様、凄く丁寧なご回答を有難うございます。
そうですね、この問題は変動費と固定費に気付くか、がポイントだと思います(これが分からず間違えました)。
キタロウさんのご説明で、変動費率及び固定費の額が理解できたのですが、差異については、まだよく分かっていなくて…申し訳ないのですがもう一度ご質問してよろしいでしょうか?
製造間接費の問題に、よく出てくるのが
「予定配賦額」「実際発生額」「予算」の3つです。
私は、この3つの関係や意味合いが理解できていない様なんです。
今回の問題も…
(注1)当製作所では加工費発生額は、製品Hの期間生産量が1200単位のとき3,200,000円、期間生産量が600単位のとき2,600,000円と予定されている。
と、あるのですがこの「予定」額を「実際発生額」とみなして(?)、「予定配賦額」から引き、有利差異である400,000円を算出している様に思われるのですが、あくまで「予定」なのになぜ「実際」として扱われているのか、が分からないんです。
同じく製造間接費の問題として第108回の第4問がありますが、こちらの方も予算・予定・実際の関係が分かっていない為か、製造間接費(第一製造部)のTフォームを間違ってしまいました。
製造間接費を予定配賦する理由は理解できたのですが、「差異」の問題が解けないんです。
いつも「予定」という言葉に惑わされているからなのでしょうか…
何度も申し訳ないのですが、宜しくお願い申上げます。 |
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回答(井上ファミリーパパ)
私もふくさんと同じところが苦手で大いに悩み、「製造原価の計算」「製造間接費の配賦率の計算」と「差異の分析」を分けて整理したことが問題解決の切り口になったと感じています。
1 予算・予定・実際について
(1)「予定」「実際」と「標準」は製造原価の計算で使います。
実際原価計算=実際単価×実際消費量(=実際原価)または予定単価×実際消費量(=予定原価)
標準原価計算=標準単価×標準消費量
(2)「予算」は製造間接費の配賦率の計算で使います。
製造間接費予算額÷基準操業度=製造間接費配賦率
注意点
配賦率の計算は予定単価でも標準単価でも同じです。
固定費の発生額は(実際)定額ですが、製造原価の計算では生産量によって金額が変ります。
生産量の見込み違いも差異の原因になります。
(3)差異の分析
予定原価−実際発生額=配賦差異(総差異)
差異を予算差異と操業度差異に分けて分析
標準原価−実際発生額=配賦差異(総差異)
差異を予算差異と操業度差異と能率差異に分けて分析
2「予定」額を「実際発生額」とみなしてについて
直接原価計算は利益計画、生産計画等の計画策定が主目的です。この場合の「予定している」は予定配賦額のことではなく、実際発生額が○○円になると予定しているということです。キタロウさんの解説で分かるように予定配賦額は「3,600,000円」で実際発生額の予定が「3,200,000円」です。言葉の意味は同じですので予定を予想と置き換えてみれば、解決すると思うのですがいかがですか? |
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質問
じっくりじっくり、考えてみました。
どうやら、「予算」というものが何のためにあるのか、が全然分かっていなかった様で…
1つ1つ丁寧に教えてくださって、有難うございました。
(2)の「予算」は製造間接費の配賦率計算時に使用するとの事ですが、固定費分の予算については、予算差異の計算時にも使用していいのですよね?
その「固定費」ですが、実際は生産量に関わらず定額ではあるが、予定原価や標準原価の計算においては生産量を掛ける為、生産量によって金額が変わる、という理解で大丈夫でしょうか?
2の「予定」額を「実際発生額」とみなして、ですが
よく理解していない上に頭が固いので、「予定(予想)であって実際どれだけ発生したかがわからないのに、なぜ?」と思っていました。こういった問題の場合は「1200単位では3,200,000円」というのが決まっている(実際にそれだけ発生するものだ)、と捉えたらいいでしょうか?
自分なりの強引な?解釈でやってきた部分があり、過去問題を解いていてその解釈の誤りに気付く事が多々あります。
困ったものですね… |
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回答(井上ファミリーパパ)
ふくさんの理解で大丈夫だと思います。
本問の場合、実際発生額と予定配賦率で計算した場合の製造原価は一致しないということです。
現状の理解で再度、本問及び類似問題を解いてみて、整理されてみてはいかがですか。 |
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お礼
パパ様、いつも有難うございます。
教えて頂いたとおりの理解で、類似問題等を解いてみました。
どうやら、きちんと理解できた模様です。
まだまだ解答に時間が掛かったり、ちょっと曖昧な点が
ある感じですので試験までにはクリアーにしておきたいと思います。
本当に有難うございました!! |
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