パパの出張簿記講座 日商簿記3級無料テキスト






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X 総記法・分記法

   商品を仕入れたときには、仕入勘定(費用)で処理をします。これは簿記のルールが期中の商品の仕入は仕入勘定で費用として処理をし、期末に一括して、実際にその会計年度の売上(収益)を獲得するために犠牲にした額、すなわち売上原価に修正し、P/L に計上する方法を採用したからです。
 しかし、厳密に仕入取引を観察すると、仕入れた段階では、まだ商品は資産として手元に残っています。つまり商品とい資産と現金、売掛金、受取手形等の資産との交換取引なのです。ただ、この商品という資産は近い将来、売上げという収益を獲得するために犠牲になる前提のものなので、仕入れた段階で、費用勘定で処理するほうが合理的なのです。そして、この方法のことを商品の売買取引を売上、仕入、繰越商品という3つの勘定科目に分けて記録することから三分法といいます。
 今日の簿記の世界では、この三分法が、当然の処理方法として採用されておりますが、講学上の処理方法として仕入れた段階では交換取引として商品勘定(資産)で処理をする方法があり、さらに商品勘定で処理をする方法には、分記法と総記法という2つの方法があります。
1 分記法
 この方法は、仕入れたときは現金、売掛金、受取手形などと商品との交換取引として記帳します。販売したときは、販売額のうちの仕入価格分を商品の減少、利益分を商品売買益(収益)として記帳します。
[例題]
 3月23日、単価5,000円の商品を、2個現金で仕入れた。
 3月27日、3月23日に仕入れた商品を1個、6,000円で掛売りした。
[解答]
 3/23 (借方) 商  品  10,000  (貸方) 現  金  10,000
 3/27 (借方) 売 掛 金  6,000   (貸方) 商  品   5,000
                             商品売買益 1,000
[解説]
 3月23日の取引は、現金と商品の交換取引です。この時点では財産の形は変わりましたが(現金という資産が商品という資産に変わった)財産の総額に変動はありません。5000円で購入した商品は手元の残っています。
 3月27日、5,000円の商品を6,000円で販売したことによって、1,000円の利益が発生しました。この時点で1,000円財産が増加しました。したがって、最終的に増加した分の1,000円は財産の増減の原因を表すP/Lに集計されることになります。
 この方法だと犠牲にした商品の金額がP/Lで把握できません。三分法では売上−原価=利益の算式全体がP/Lに表現されますが、分記法では答えの利益だけがP/Lに集計されることになります。

 かなり理屈っぽく遠回りな説明をしましたが、「P/LとB/Sの関係」「簿記の全体像」は理解いただけたでしょうか?。仕訳した時点で、「どのような手続き」で「P/LとB/S」のどの部分に集計される要素になるのか考え理解できるようにしてください。総合問題(仕訳から決算書の作成までを含んだ問題)を解くためには、簿記の全体像を理解する必要があります。もう一度、1ページの簿記の一巡の表を見直してみてください。
 これから企業に発生する色々な取引の仕訳、決算整理仕訳、決算の手続き等、解説しますが、簿記の全体像のどの部分の勉強をしているのか、1ページの表で確認するようにして下さい。
 仕訳の時点で「損益取引」か「交換取引」かわかるようにするのが近道だと思います。なお、3月27日の仕訳のように「損益取引」と[交換取引」が同時に発生する取引を「混合取引」といいます。
 

2 総記法
 この方法は、商品を仕入れたときは、その購入価格を借方に、商品を販売したときには、その売価を貸方に記録する方法です。この方法だと商品勘定が売価と原価が混ざってしまい決算整理が複雑になります。出題されることはないと思いますので説明は省略します。
 なお、上記の分記法については、簡単な仕訳ですので、仕入れたときと販売したときの仕訳は出来るようにしておいて下さい。


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